リケベンBLOG

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【数A】確率を極めよ。センター数1A苦手な方は必見

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確率を苦手にする者へ

数Aを苦手にしてる人は多いです。特に場合の数や確率を苦手にしています。

不思議なのは、数ⅡBや数ⅢCを得意としている人に多いことです。

 

この場合の数や確率というものは問題を解くことによるパターン把握と慣れが大事です。

大した量はないのでやってみればいいと思うます。

場合の数はこちらをご覧ください。

 

確率は6問紹介したいと思います。

 『確率』pick up問題一覧

確率の必須問題を示しておきました。

一度問題を羅列しただけなので読み飛ばしていただいて構いません。

【2-1】

1の数字が書かれたカードが2枚、2の数字が書かれたカードが2枚、・・・、5の数字が書かれたカードが2枚の計10枚のカードがある。

(1)この10枚のカードから同時に3枚のカードを取り出すとき、次の確率を求めよ。

(ア)3枚のカードの中に同じ数字のカードがある確率。

(イ)3枚のカードの数字が、連続するように並べうるものである確率。

ただし、ここで連続するとは、異なる3つの数が2,3,4のように並ぶこととする。

(2)さらに白紙のカードを1枚加えた11枚のカードから同時に3枚取り出すとき、3枚のカードの数字が、連続するように並べうるものである確率を求めよ。ただし、白紙のカードを取り出した場合には、それには1から5までのどの整数でも書けるものとする。

(12 信州大)

 

【2-2】

ある工場の製品が50個あり、その中に不良品が2個だけ含まれている。

(1)この50個の製品の中から5個を同時に取り出したとき、少なくとも1個の不良品が含まれる確率を求めよ。

(2)この50個の製品の中から同時にいくつかの製品を取り出したいとき、1個以上の不良品が含まれる確率1/2より大きくしたい。このときに、取り出す製品の個数は少なくとも何個でなければならないか。

(11 早稲田大)

 

【2-3】

箱の中にAと書かれたカード、Bと書かれたカード、Cと書かれたカードがそれぞれ4枚ずつ入っている。男性6人、女性6人が箱の中から1枚ずつカードを引く。ただし、引いたカードは戻さない。

(1)Aと書かれたカードを4枚とも男性が引く確率を求めよ。

(2)A,B,Cと書かれたカードのうち、少なくとも1種類のカードを4枚とも男性または4枚とも女性が引く確率を求めよ。

(09 横浜市大)

【2-4】

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図のような街路のある町があり、A地点にいる人が次の規則に従って移動するものとする。1個のさいころを投げ,1または2の目が出れば北に、その他の目が出れば東に1区画進む。ただし、指示通りに進めないときはその場にとどまる。

(1) A地点からB地点まで最短距離で行く道順は全部で何通りあるか.

(2)さいころを7回投げるとき, B地点に到達する確率を求めよ.

(3)さいころを8回投げる時、8回目に初めてB地点に到達する確率を求めよ

(10東北学院大)

 

[2-5]

2次方程式x²+ax + b=0の係数a,bを次のようにして決める.

1から6までの目のある正六面体のサイコロを2回投げる. 1回目に出た目の数をa, 2回目に出た目の数をbとする. このとき2次方程式の解が実数である確率は (①)である

次にmを自然数として, 1から4mまで書かれた4m枚のカードから無作為に1枚のカードを選び,書かれた数の正の平方根をaとする·選んだカードをもとに戻し,再び無作為に1枚のカードを選び,書かれた数をbとする.

このときx² + ax + b=0の解が実数である確率は(②)である.

(12慶応大)

 

[2-6]

正方形の頂点を順にA,B,C,Dとし、この順を正の向きとし、逆を負の向きとする。動点Pは常に頂点にあり, 1秒ごとに次の頂点に移っていく。このとき,正の向きに次の頂点に移る確率は2/3.で,逆の負の向きに次の頂点に移る確率は1/3とする. また,動点Pは最初頂点Aにあるものとする.

(1) 2秒後に動点Pが頂点A, Cにある確率をそれぞれ求めよ

(2) 3秒後に動点Pが頂点B, Dにある確率をそれぞれ求めよ.

(3) 4以上の自然数nに対して,n秒後に動点Pが各頂点にある確率をそれぞれ求めよ.

(09和歌山県立医大)

演習問題解説

【2-1】確率の基本のキをおさえよう

1の数字が書かれたカードが2枚、2の数字が書かれたカードが2枚、・・・、5の数字が書かれたカードが2枚の計10枚のカードがある。

(1)この10枚のカードから同時に3枚のカードを取り出すとき、次の確率を求めよ。

(ア)3枚のカードの中に同じ数字のカードがある確率。

(イ)3枚のカードの数字が、連続するように並べうるものである確率。

ただし、ここで連続するとは、異なる3つの数が2,3,4のように並ぶこととする。

(2)さらに白紙のカードを1枚加えた11枚のカードから同時に3枚取り出すとき、3枚のカードの数字が、連続するように並べうるものである確率を求めよ。ただし、白紙のカードを取り出した場合には、それには1から5までのどの整数でも書けるものとする。

確率のポイント

♦確率=同様に確からしく数えた場合の数の比

♦確率の計算では全てのものを区別するのが基本

【2-1の解答】

(1)3枚のカードの取り出し方は、₁₀C₃=120通りであり、これらはすべて同様に確からしい。

 

(ア)「同じ数字のカードが(少なくとも)ある」→余事象の方が楽

3枚のカードが異なる取り出し方は₅C₃2³=80通りであるから、

この余事象として求める確率は

1-30/120=1/3

余事象とストレートどちらが効率がいいか。。

(イ)連続する3つの数字は{123}{234}{345}の通り

求める確率は

3×2³/120=1/5

 

(2)3枚のカードの取り出し方は₁₁C₃=165通りであり、

これらはすべては同様に確からしい。

このうち白紙を取り出さず、3つの数字が連続する取り出し方は(1)(イ)の

3×2³=24通り。

 

白紙を用いて、連続する3つの数字にできる取り出し方は

1・(₅C₂-)・2³=28通り

(1,4)(1,5)(2,5)は除く

求める確率は(

24+28)÷165=52/165

 【2-2】方程式を用いて解く確率

【2-2】

ある工場の製品が50個あり、その中に不良品が2個だけ含まれている。

 

(1)この50個の製品の中から5個を同時に取り出したとき、少なくとも1個の不良品が含まれる確率を求めよ。

 

(2)この50個の製品の中から同時にいくつかの製品を取り出したいとき、1個以上の不良品が含まれる確率1/2より大きくしたい。

このときに、取り出す製品の個数は少なくとも何個でなければならないか。

【2-2解答】

(1)50個の製品の中から5個を取り出す取り出し方は₅₀C₅通りであり、これらは同様に確からしい。

このうち不良品を含まない5個の取り出し方は₄₈C₅通りだから求める確率は

1-₄₈C₅/₅₀C₅=47/245

 

(2)50個の製品の中からK個を取り出したとき、不良品が少なくとも1個含まれる確率は(1)と同様にして

 

1-₄₈Ck/₅₀Ck=1-{48!/(48-k)!K!}÷{50!/(50-K)!K!}

=1-(49-K)(50ーK)/49・50

 

これが1/2より大きくなるのは

(49ーK)(50ーK)/49・50<1/2 

⇔ (49-K)(50-K)<1225

のときである。

 

この左辺は、

K=14のとき 35・36=1260>1225

K=15のとき 34・35=1190<1225

ゆえに少なくとも15こ取り出せばよい。

 【2-3】箱から取り出す確率

【2-3】

箱の中にAと書かれたカード、Bと書かれたカード、Cと書かれたカードがそれぞれ4枚ずつ入っている。

男性6人、女性6人が箱の中から1枚ずつカードを引く。ただし、引いたカードは戻さない。

 

(1)Aと書かれたカードを4枚とも男性が引く確率を求めよ。

 

(2)A,B,Cと書かれたカードのうち、少なくとも1種類のカードを4枚とも男性または4枚とも女性が引く確率を求めよ。

【2-3解答】

(1)Aのカードの引き方は₁₂C₄通りあり、これらは同様に確からしい。

このうち4枚とも男性が引くひき方は₆C₄通りあるから、求める確率は

₆C₄/₁₂C₄=1/33

 

(2)(1)の確率はAをB,Cとしても、また男性を女性としても変わらないことに注意する。

一方Aをすべて男性が引き、Bをすべて女性が引く確率は

(₆P₄)²×₄P₄12!=1/154である。

 

A、Bのカードの引き方

残りのC

全員のカードの引き方

したがって、求める確率は(1)の1/33にはBまたはCをすべて女性が引くが、

これと同じ状況がたくさん重複して足されたのが6×1/33

6×1/33-6×1/154=1/7

【2-4】ランダムウォークの確率

【2-4】

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図のような街路のある町があり、A地点にいる人が次の規則に従って移動するものとする。

1個のさいころを投げ,1または2の目が出れば北に、その他の目が出れば東に1区画進む。

ただし、指示通りに進めないときはその場にとどまる。

 

(1) A地点からB地点まで最短距離で行く道順は全部で何通りあるか.

 

(2)さいころを7回投げるとき, B地点に到達する確率を求めよ.

 

(3)さいころを8回投げる時、8回目に初めてB地点に到達する確率を求めよ

【2-4解答】

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(1) A→Bの最短経路 

₇C₃=35通り

 

(2) さいころを7回投げ、B地点に到達するのは1または2の目がちょうど3回出る時だからその確率は

₇C₃(2/6)³(4/6)⁴=560/2187

 

(3) 図のようにC,Dと定めると、条件を満たすのは

(Ⅰ)7回で点Cに到達し、8回目に1または2の目がでる。

(Ⅱ)7回で点Cに到達し、8回目に3~6の目がでる。

のいずれかで、ⅠとⅡは背反である。

 

したがって、求める確率は

₇C₂(2/6)²(4/6)⁵・2/6+₇C₃(2/6)⁴(4/6)³・4/6=1232/6561

 【2-5】判別式を利用する確率

[2-5]

2次方程式x²+ax + b=0の係数a,bを次のようにして決める.

1から6までの目のある正六面体のサイコロを2回投げる.

1回目に出た目の数をa, 2回目に出た目の数をbとする.

このとき2次方程式の解が実数である確率は (①)である

 

次にmを自然数として, 1から4mまで書かれた4m枚のカードから無作為に1枚のカードを選び,書かれた数の正の平方根をaとする。

 

選んだカードをもとに戻し,再び無作為に1枚のカードを選び,書かれた数をbとする.

このときx² + ax + b=0の解が実数である確率は(②)である.

【2-5解答】

2次方程式 x²+ax+b=0が実数であるのは判別式を考えて

A²-4b≧0 

⇔ a²≧4b・・・・①である。

 

a,bの組は6²通りあり、これらはすべて同様に確からしい。

 

このうち①をみたすa,bの組は a²≧4b≧4 

すなわちa≧2が必要である。

 

(a,b)=(2,1)(3,1)(3,2)

   (4,k)(1≦k≦4)

   (5,k)(1≦k≦6)

   (6,k)(1≦k≦6) の19通り。

求める確率は19/36

 

次に1≦a,b≦4mのときa,bの値の組は(4m)²通りあり、これらは全て同様に確からしい。

このとき、a²が1枚目の数字であることから①と合わせて4m≧a²≧4b

 

すなわち、1≦b≦mが必要。

 

b=k(1≦k≦m)のとき、

4k≦a²≦4mより1枚目のカードの数字は4m-4k+1通りあるから

 

①を満たす取り出し方は

Σ【k=1~m】(4m+1-4k)=m(4m-3+1)/2

=m(2m-1)通り

 

よって求める確率は

m(2m-1)/(4m)²=(2m-1)/16m

【2-6】正〇角形を動く点Pの確率 

[2-6]

正方形の頂点を順にA,B,C,Dとし、この順を正の向きとし、逆を負の向きとする。

動点Pは常に頂点にあり, 1秒ごとに次の頂点に移っていく。

このとき,正の向きに次の頂点に移る確率は2/3.

逆の負の向きに次の頂点に移る確率は1/3とする.

また,動点Pは最初頂点Aにあるものとする.

 

(1) 2秒後に動点Pが頂点A, Cにある確率をそれぞれ求めよ

 

(2) 3秒後に動点Pが頂点B, Dにある確率をそれぞれ求めよ.

 

(3) 4以上の自然数nに対して,n秒後に動点Pが各頂点にある確率をそれぞれ求めよ.

【2-6解答】

n=1,2,3…..に対しn秒後にPが各頂点にある確率は

〇n=1秒後にどの頂点にあるか

〇n-1→nで正負どちらの向きに移動するかで決まる

ポイント

整数nで定まる確率事象において「n+1」の状況と、「n→n+1」の変化の確率のみで決まるとき漸化式の利用が有効。

nを0以上の整数とし、n秒後に点Pが頂点A,B,C,Dにある確率を順にAn,Bn,Cn,Dnとすると、

 

A₀=1,B₀=C₀=D₀=0…①であり、

An₊₁=1/3Bn+2/3Dn…②

Bn₊₁=2/3An+1/3Cn…③

Cn₊₁=2/3Bn+1/3Dn…④

Dn₊₁=2/3An+1/3An…⑤が成り立つ。

 

②+④:An₊₁+Cn₊₁=Bn+Dn

 

③+⑤:Bn₊₁+Dn₊₁=An+Cn

 

つまり、An₊₂+Bn+2=An+Cn、Bn+2+Dn+2=Bn+Dn

 

だから①と合わせて、

nが偶数の時、An+Cn=1、Bn+Dn=0

 

nが奇数の時、An+Cn=0、Bn+Dn=1

 

この結果と

A₂(n₊₁)=1/3B₂n₊₁+2/3D2n+1

1/3Dn₊₁+1/3

=1/3(2/3C₂n+1/3A₂n)+1/3

-1/9A₂n+5/9

(※B₂n₊₁+D₂n₊₁=1A₂n+C₂n=1

 

⇔A₂(n₊₁)-1/2=-1/9(A₂n-1/2)

⇔A₂n-1/2=(-1/9)n(A₀-1/2)

⇔A₂n=1/2{1+(-1/9)n}である。

 

また、

B2n+1=2/3A₂n+1/3C₂n

=1/3{1+(-1/9)n}+1/6{1-(-1/9)n}

=1/2{1+1/6(-1/9)n}と定まり、

以下同様にして、

 

nが偶数の時

An=1/2{1+(-1/9)n}

Cn=1/2{1-(-1/9)n}

Bn=Dn=0 

 

nが奇数の時

Bn=1/6{3+(-1/9)(n-1)/2}

Dn=1/6{3―(-1/9)(n-1)/2}

An=Cn=0

まとめ&確率オススメ参考書

確率も場合の数と同様に地道な作業の繰り返しです。

 

これが基礎問題となります。

だいたいの問題は解けるようになると思いますが、

確率を得意にしたい!という方は、

『ハッと目覚める確率』という参考書を読むといいと思います。

二次試験の確率が急に簡単に思えるくらい飛躍的に確率が得意になります。