【就活】~池上彰流~間違った就活をしないための正しい就活とは
池上彰さんの著書「会社のことよくわからないまま社会人になった人へ」
という本の中で、今の会社の現状について書かれていたので、正しい就活について一部紹介させていただきます。
発展する会社を見極める方法はあるのか
時代の流れを読んで会社を見極めるのは困難
入社した会社がその後大きく発展するか、それともだんだん先細りになっていくのか。
会社の発展性を見極めるのは非常に困難です。
例えば、第二次世界大戦後、日本の大学生の就職先人気ランキングを見れば、それは明らかです。
戦後すぐは、なんといっても石炭産業が花形でした。
東京大学を出たエリートは、石炭業界に就職したそうです。
その後、石炭業界がどうなっていったかなんて、今の現状を見れば、想像がつくと思います。
その後は、砂糖メーカーです。
戦後の食糧不足から、砂糖の需要が高まりました。
まさか、そのあとダイエットが流行る時代になるなんて、予想もつきません。
そして次は繊維産業、日本は繊維産業が急成長して、輸出が増えましたが、やがて韓国台湾中国に負けてしまいます。
そして次は金融。しかしバブルがはじけ、大変なことに。
東大生を大量採用すると会社は発展しない
これから発展するか、先細りになるか、よく言われるのは、
「東大生を大量に採用するようになると、その会社はもう発展しない」と言われます。
かなり皮肉です。
この言い方は乱暴ですが、趣旨はこういう事です。
そもそもできたばかりの企業は最初はどこもベンチャーですから、社員を募集するのに苦労します。
なかなか人集めができません。
しかし、急成長して、世の中に知られるようになると、大学卒が応募してくるようになります。
さらに成長すると、やがて東大生も応募してくるようになります。
東大生が入るというのは企業がそれだけ社会認知を受けるまでに成長したということを意味しています。
東大生が応募するようになった企業はそれだけ社会に知られるようになったわけですから、成長期を過ぎて中年になったのかもしれません。
ベンチャーマインドを持っていた立ち上げ当初の人たちは定年退職し、入ってくるのはブランドや年収に飛びついてきた安定志向の学歴エリート。
そうなると当たり前ですが、抜本的な改革をしない限り、その企業はやがてゆっくりと衰退期に入ります。
「東大生を採用するようになると、、、」というのはそんなプロセスを皮肉った言い方なのです。
また、中には「東大生は優秀だが、ハチャメチャなことをする人はあまりいない。むしろ守りが上手な人が多い。企業の発展にはハチャメチャな人こそが求められる」と考えている人もいます。
安定した大企業に就職するか、まだ海のものとも山のものともつかない会社に就職するか。
個人の価値観の問題ですが、「安定した」=「衰退しつつある」という意味なのかもしれないです。
人気企業は成熟しきった企業
ブランド企業に急成長し、人気が出て、いわゆる高学歴の社員が増えた会社というのは、実は意外に将来性がないのかもしれないです。
その会社は、会社としての成熟期をすでに迎えているという事になります。
長い伝統のある会社を見てみると、中にはすっかり行き詰って駄目になってしまう会社もあります。
そういう会社の経営陣を見ると、みんな東大をでていたりします。
つまり、そもそも引く手あまただった東大生たちがこぞって就職を希望するほどの人気企業だったことがあるという事です。
その時点では成長著しい人気企業だったけれど、その後最盛期を過ぎ、衰退してきたということを意味します。
人気がある企業だからといって、この先も大丈夫だとは言えないというわけなのです。
学生はその時に一番人気がある企業に就職したがりますが、それはその企業にとって今がピークだという風に見た方がいいと思います。
一番人気の企業に入社した時は、みんなにうらやましがれ、自分も満足でき、親も喜ぶかもしれません。
しかし、その会社が20年後、30年後もトップで走り続けているかというと、それは本当にむずかしいことです。
長い会社員人生、先のことを考えるなら、業界トップの成熟しきった会社ではなく、今からまさに伸びそうな会社を見極める必要があります。
しかし、それを見極めるは大変難しいことです。
まとめ・感想
いや、難しいんかいっ!!!結論それかいっ
でも、人気企業という事はどういう事なのかを考えさせられたと思います。
よくよく考えてみたら、50年以上続く企業はもうその企業を支えてきた人たちは退職しています。
残っている人は、給料やブランドに飛びついてきた単なる安定志向の人である可能性は高いですよね。
その企業の取り組みに惹かれて就職した人は一握りなのかもしれません。
もしそうだとすると、衰退していく可能性がかなり高いと感じました。
あくまで本の内容の一部です。
興味を持たれた方は自分で手に取って読むことを強くお勧めします。
もう働かれている方も読んで損はないと思います。
働くことで給料をもらえていることの意味がわかり、考えさせられる内容です。
働くことに疑問を抱いている人は読んでみるといいでしょう。